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「お迎え」体験に関する調査と報道

東北大学と在宅ホスピスを支える医療関係者が行った、「お迎え」体験についての調査結果を、今年いろいろなメディアが報じたようです。今更感もあるリンク集。
・この調査について(科研)
http://kaken.nii.ac.jp/d/p/22530548/2010/3/ja.ja.html
毎日新聞 2012/6/21付(すでにリンク切れ)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120621-OYT1T00710.htm?from=top
・上の記事に対するネット上の反応(かなり興味深い)
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4225187.html
NHKクローズアップ現代 2012/8/29放送
「天国からの“お迎え”〜穏やかな看取り(みとり)とは〜」
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4225187.html
私の祖父の場合、いきなり前日病院から帰ってきて、祖母に「出雲で鯛が大漁だから取りに行って来い」とか伯父に「日本の未来について重大なことを教えてやろう」とか何とか耳打ちしながら(結局教えてくれなかった)亡くなりました。人騒がせです。
知人のおばあさんは90超えてずーっとお元気でしたが、亡くなる前日から「猫が見える」と言っていたそうです。見えるものはどうやら人それぞれのようですね。
今後ガチな質的調査を行った場合、お迎え体験の個別性が際立つことも考えられ、そうすると下のAERAの特集が試みてるような、他者と共有できるような「死後の世界」言説の見直しにはつなげづらくなるかもしれません。
AERA「死ぬ間際に目にする風景」 2012/8/19日号
http://www.aera-net.jp/summary/120819_002997.html
おそらく、現場の医療者の方々が重視しているのはそういうことではなく、個々の患者さんの物語が尊重されるような最期の現場であってほしい、そのことに対する宗教者のコミットメントが欲しいということなのではないかと感じました。
・活動の中心の一人、岡部医師のインタビュー(読売新聞 「ヨミドクター」2012/6/29)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=60959&from=popin
一方で、この話を自らの信仰の裏づけと捉える宗教関係者ももちろん現れます。
幸福の科学の例
http://takagi-yoshiaki.net/3247.html


【追記】
お迎え調査に参加した方とちょっとお話する機会があったのですが、日本(東北?)のお迎え体験は、他社会と比較してやはり多様性が目立つらしい。お迎え体験は非常に文化依存的なところがあるようで、「日本の宗教的背景」なるものの多層性が表れているのかもしれない。