書いては書き直し

はてなダイアリーから引っ越してきましたがまだ整理中です

ネットで読んだマンガのメモ2

Renta!のマイページには相変わらず「借りたことのあるアイテムのリスト」がありません(ていうかそんなもん絶対作るなという声が一般的だろうし)ので、2度目のメモ。
・『まんまんちゃん、あん。』
http://renta.papy.co.jp/renta/sc/frm/item/18567/
いずれ買おうと思ってたらお寺マンガですが、電子書籍になってました。いい時代だ。
貧乏家庭の女子高生、お寺に永久就職したと思ったら旦那がすぐ死んじゃって相続問題に巻き込まれ…という設定。
現代社会におけるお寺の存在の難しさが、登場人物の迷いや苦悩、気持ちのすれ違いを深刻にするのですが、それらがひとつひとつ素直に丁寧に書き込まれて、さわやか切ないヒューマンドラマに仕上がってます。正直泣きました。
(追記:さわやかなのは作り手の容赦のない直球な姿勢であって、描かれている事柄はかなりエグいです)
・『坊主DAYS』
http://renta.papy.co.jp/renta/sc/frm/item/15208/
禅寺の娘である著者によるエッセイお寺マンガ。得られるお寺知識はかなり初級編ですがわかりやすくていい。
著者は『百姓貴族』でマンガ家仲間として登場してた人ですね。実家エッセイマンガとかいうジャンルができそうな勢いですね。
・『オズの魔法使い
http://renta.papy.co.jp/renta/sc/frm/item/2203/
こんなまっとうなファンタジーアドベンチャーかつビルドゥングスロマンが成人女性向けに描かれて、しかも作品として大成功をおさめるなんてことがこの世にあるなんて、読むまで想像もしませんでした。
オズの魔法使いをそこそこ真面目に翻案してるのですが、主人公ドロシーは開拓時代の売春婦で、江古田ちゃん3巻表紙の名台詞を地でいくキャラです。女と冒険というと貞操の危機!すんでのところで回避!みたいな展開が王道ですが、そういう陳腐な発想とは設定上の距離があります(そういうシーンが皆無というわけではないが)。
その上で「知恵と勇気と仲間たち」的な直球冒険物語が繰り広げられ、爽快なカタルシスとちょっとした切なさが感じられる仕上がりとなっております。奇跡的一品。しかも100円。
・『狂人関係』
http://renta.papy.co.jp/renta/sc/frm/item/12704/
上村一夫1974年作、晩年の葛飾北斎を中心に化政期の江戸で繰り広げられる情念の世界です。
画がすごいです。マンガなのにこの映像美。線のあいだ、コマのあいだから滲み出す、風情といったら軽すぎる圧倒的な色気。台詞も含め、映画でもここまでのトータルな格好良さを実現してるものはあまりみたことありません。
ただお栄さんが…つつましくも儚い運命に翻弄される薄幸の女すぎて、演歌の域に足突っ込んでます。もったいない。杉浦日向子先生が『百日紅』で描いたちゃんと絵を描いてて自意識に悩むお栄さんのほうがキャラとしては秀逸ですが、そこまで期待するのはアレか…。
・『修羅雪姫
http://renta.papy.co.jp/renta/sc/frm/item/14769/
上村一夫×小池一夫、女刺客の明治冒険活劇です。上記の映像美がまたいかんなく。
任侠の世界、明治の浅草の描写等、たんのうできます。物語はベタに楽しめます。
続編「復活の章」があるけど読んでない。
・『Under the Rose
http://renta.papy.co.jp/renta/sc/frm/item/18523/
英国ビクトリア時代(っぽい雰囲気の世界)の、貴族の異母兄弟を中心とした心理ドラマ。
舞台となる一家の状況が有り得なかったり人物の設定がぶっとんでいたりするので、その時点で駄目な人は駄目であろうものですが、閉じた人間関係の中の秘密が徐々に解かれ、波紋を広げていくプロセスはかなり読ませられます。想定対象読者が謎なのですが、たぶんコスチューム好き成人女性。
・『モリのアサガオ
http://renta.papy.co.jp/renta/sc/frm/item/7242/
死刑囚と刑務官の心の交流を描いた社会派ドラマ。
…ということになっているのですが、かなり安直な感じのするキャラ設定とか展開…
個人的には、題材の深刻さにドラマとしての質がついていけていない気がします。でも評価高いみたいですね。
・『LUST』
http://renta.papy.co.jp/renta/sc/frm/item/974/
鏡リュウジ先生が原作のゴシックホラー。悪魔崇拝秘密結社がアレコレ…細部は失念。
鏡先生のお仕事の多彩さの記録として。