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「テンプル騎士団」とノルウェー連続テロ犯

今年7月のノルウェー連続テロのまとめを読んでいて思い出したのですが、彼は「テンプル騎士団のリーダー」を名乗っていたのですね。
前にURLをメモったカルト教団 太陽寺院事件』には、ネオ・テンプル騎士団の1990年までの状況が詳しく書いてあり、それが太陽寺院事件に与えた影響が考察されてたことを思い出しました。
同書ではネオ・テンプル騎士団的志向の特徴を「人種主義(ヨーロッパ人優越主義)・オカルト・陰謀論」としていますが、このテロ犯はたしかにそういう主張をしているらしい。
ただ下のURLを見ると、今回のテロ犯が実際にネオ・テンプル騎士団的組織とかかわりがあったかどうかは定かではない(あっても強くない)ようだ。
http://www.economicvoice.com/did-norwegian-killer-have-british-knights-templar-influence/50021976#axzz1eLmTmUc1
しかしオカルト陰謀論が厄介なのは、言説自体を撲滅することはおそらく絶対できない上、それを養分にした危険な団体や人物が発生するのはかなり偶発的な条件によるということです。
それ自体はまったくとるに足らない、「たいていの人」は「普通の状態」であれば寄り付かないようなものだけども、特定の人物がある状態で接触することで、大惨事を引き起こすリスクがあるという。偶発的なだけに、事前にそれを察知してコントロールするのは非常に困難。
太陽寺院事件』に出ていた典型例はナチスでしたが、オウムも一面ではまさにその例だったろうなと。


これで思い出したけど、そういえばこの本を読んでなかった。本当に不勉強な。

フーコーの振り子〈上〉 (文春文庫)

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フーコーの振り子〈下〉 (文春文庫)

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