書いては書き直し

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こんにゃくにゃくにゃく

今年も何も見ないままツールが終わってしまった…。
なぜあんな、一年でもっとも身も細る時期にやるんだろうか。
ここ3年、落ち着いて見られるのはブエルタだけだなあ。


そんな日々を慰めてくれる一品を、妹がブックオフで発掘してきてくれました。
私は現役幼児時代から「かがくのとも」派で、ここに来てキンダーブックに胸打たれるとは予想もしませんでした。
『こんにゃく』 しぜん キンダーブック
http://www.honya-town.co.jp/hst/HTdispatch?nips_cd=9974266599
表紙が見えないのが残念でなりませんが、匂いたつようなおいしそうなおでんの写真です。初見、2秒ぐらいはおでんの本だと思います。でも中身はこんにゃく一色。
「にゃく にゃく こんにゃく」 ページを開けるといきなりこう来る。それと躍動するこんにゃくの写真。
その後も可愛げのない蒟蒻芋はひたすらリアルな図鑑調、文字はあくまでも明朝体、でも文体はとってもフレンドリー(幼児向け)。
そして何より胸打たれるのは、こんにゃくへの愛と啓蒙の意志です。私は28年生きてきて、蒟蒻芋が畑に植わっているところを初めて見ました。青空をバックに、見渡す限りの蒟蒻芋。これだけでも私には一見の価値がありました。
それにしてもなぜ日本人は、こんな栄養も特段の味も無いのに、収穫まで3年もかかってその間3回も植え替えが必要でしかもそのままじゃ食べられず煮て摺って添加物入れて混ぜてまた煮て冷やして固めるというような、手間だけはかかる食品を作り愛し続けるのだろう。
シンプルな語り口に、そんな数値化可能な価値のないものをそれでも作り続け、またそれを愛する人間の営みの豊かさが鮮やかに描き出されていると思いました。多分。
ああ、おいしいこんにゃく食べたいなあ。


こんにゃくといえばこんな本もあるんですね。
『こんにゃくの中の日本史』講談社現代新書
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%93%E3%82%93%E3%81%AB%E3%82%83%E3%81%8F%E3%81%AE%E4%B8%AD%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2-%E6%AD%A6%E5%86%85-%E5%AD%9D%E5%A4%AB/dp/4061498339/ref=pd_ecc_rvi_1/250-1517777-5344246?ie=UTF8&qid=1186162264&sr=1-8
え、栄養あったの?!